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2017.08.08

ドーハ メトロ 車両がiF デザイン賞とRed Dotデザイン賞を受賞しました

 当社デザイン室がデザインしたカタール鉄道会社(以下、カタールレール)殿向けドーハメトロ用車両が、ドイツの国際的なデザイン賞であるiF賞※1とRed Dot賞※2を受賞しました。
 今回の受賞は当社デザイン室のデザイン品質が高く評価されたものです。


 

 この車両は当社デザイン室とドイツのデザイン事務所「トリコンデザインAG」が共同でデザインしたもので、カタールレール殿向けの新規設計となっています。本プロジェクトは三菱重工業株式会社、三菱商事株式会社、株式会社日立製作所、タレスと当社の5社から成るコンソーシアムとして受注しています。
 内外装デザインともにカタール国の伝統的な建築や工芸品の意匠を取り入れることで、同国とその首都ドーハに住む人々の文化的アイデンティティを表現しています。

 外装デザインはカタール国の首長によって選定されました。先頭形状はアラビアの馬をモチーフにデザインされ、車両のスピード感と無人運転システムの知性を表現しています。側面には従来の都市鉄道用車両には見られない曲線形状の窓を配し、先頭から編成全体にかけてのダイナミックな印象を引き立てて車両を特徴づけています。外装色は現地の環境に着想を得ており、その塗分けはドーハメトロCIの一部として駅舎の建築に用いられた形状テーマ(ヴォールト空間)をアレンジしたものになっています。


 

 内装レイアウトではカタール社会の慣習を尊重した仕様書の要求に基づき、3種類の異なる客層を想定した客室が設けられました。
1. 「ゴールドクラス」…Majlis(マジリス)と呼ばれる伝統的な応接室や集会場の空間レイアウトを取り入れて1人掛けの独立した座席が左右の壁に沿って向かい合う形で配置されており、どの席にも容易にアクセスできる利便性と快適性を兼ね備えています。高水準の豪華さと快適さを求める乗客向けのサービスです。
2. 「ファミリークラス」…女性と子供のための客室を設けています。子供でも大人でも使いやすいようデザインした特別な座席「ファミリーシート」を一部に設置しています。
3.「スタンダードクラス」…車内を広く使えるロングシート配置としています。
すべての客室において安全性と快適性を追求し、車両情報やエンターテイメント、路線図を表示する大型の情報画面も備えています。

ドーハメトロは、第一期として2019年にレッドライン・ゴールドライン・グリーンラインの3路線(合計37駅)が開業予定です。各路線とも1時間あたり8000人以上を輸送できる交通機関となる予定です。

 

 

※1 iFデザイン賞はハノーバーを拠点にするドイツ最古の独立デザイン組織である「国際iFフォーラムデザイン」が主催しています。60年以上の歴史を有し、同賞の受賞は優れたデザインとして認定を受けた証です。iFマークは卓越したプロダクトデザインに付けられていることで世界的に知名度が高く、最も重要なデザイン賞のひとつとして知られています。

 

※2 Red Dot賞は国際的なプロダクトとコミュニケーションのデザイン賞です。ドイツ、エッセンにあるノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンターが主催しており、工業製品、コンセプト、広告活動などいくつかの分野があります。1955年以来、毎年開催される授賞式典でデザイナーと製造業者に授与されています。受賞製品は「レッド・ドット・デザイン美術館」で展示されます。 

 

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